天国への道2

🌸4世代10人ドタバタ国際家族が幸せな家庭をめざしてどう生きるか? 日々のエピソードや所感を勝手気ままに書き散らかしていきます🌸

「福は内! 鬼も内!」慈眼寺の節分祭

2月3日の節分とは季節を分けること。
「立春」の前日のみを「節分」と呼び、
節分祭は心の中の悪いもの(鬼=邪気・厄災・煩悩)を追い出し、

一年の無病息災を願う伝統的行事です。


鬼は、仏教では人間の心にある煩悩を象徴し、
5つの色の鬼が煩悩を表すそうです。


今年は、孫達の願いで、仙台秋保の慈眼寺の節分祭に
家族5人で参加してきました。


慈眼寺は、奈良県の金峯山寺で大峯千日回峰行と四無行を満行した、
1300年に2人目となる塩沼亮潤大阿闍梨様によって開山された
仙台市秋保にあるお寺。


10時過ぎに慈眼寺に到着。 
仙台駅でちらついていた雪も、途中では一時本降りに、
しかし、慈眼寺に着くと雪は止んでいました。


境内のお庭にあった鉢には厚い氷が張っていました。
お庭のあちこちに残雪が残っています。

今年は雪が少ないとか・・・


焚火の火が暖かいです。



<節分厄除け護摩俢法>
本堂で護摩祈祷の護摩炊きの炎が高々と上がると・・・
5色の鬼(赤鬼、青鬼、黒鬼、黄鬼、灰色鬼)が堂内にやって来ました。
黒くて太い”鬼のこん棒”を持っています。


鬼は参拝客の間をかき分けて歩きながら、こん棒で身体に触れていきます。
肩もみしてくれる鬼もいました。ヽ(´∀`)ノ
4歳の孫はすべての鬼に何度も頭を撫でてもらい、

主人は肩もみをしてもらったとか・・・


どうやら鬼に触れてもらうことにもご利益があるようです。


<厄除けの聖杖お加持>
一人ずつ塩沼亮潤大阿闍梨様のお傍に出て行き、
厄除けのお加持をしていただきます。


<鬼の調伏式>*全国でも珍しい儀式
慈眼寺では「福は内! 鬼も内!」
踊っている鬼に向かって一斉に豆をまきます。


「鬼の調伏式」では全国から「鬼は外〜」で追い払われた鬼たちを迎い入れ、
鬼たちを経典の功徳や法力と信徒の撒く豆で平伏させ「良い鬼」に改心させます。


慈眼寺の蔵王権現様は、心優しくて功徳も大きいですね。



<動画は2023年の鬼の調伏式の様子:youTuveをお借りしました>


踊っていた5色の鬼たちは・・・
やがて、改心して塩沼亮潤大阿闍梨様の前にひれ伏しました。


節分祭が終わった後の本堂では床につぶれた豆が一面に・・・。
何故か本堂のこんな珍しい様子を

思わず写真に収めました。


<祭祀が終わって本堂から出ていらっしゃった塩沼亮潤大阿闍梨様>


<改心した良い鬼と一緒にツーショット>

<帰りにいただいたお菓子(千日餅)と福豆 >


毎年、慈眼寺の節分祭には多い時で全国から700名が参加するとか・・・
歳の数だけ食べる福豆を私には3袋もくださいました。ヽ(´∀`)ノ
たくさんのお土産付き、準備も大変だったことでしょう。


鬼を悪者扱いしないで、改心させ良い鬼に戻してくださる。
改心した鬼たちとも仲良く今年も頑張って行こう!


ちなみに・・・
東京都台東区の浅草寺成田山の新勝寺では、
「福は内」だけで「鬼は外」を言わないそうですね。
我が家の近くの飯縄大権現様を祀る高尾山薬王院でも、
鬼を追い出したらダメと言い「福は内」だけです。
地域によってさまざま、「鬼は内、福は内」と言う地域もあるようです。


慈眼寺の節分祭・・・
何だか心が晴れ晴れする節分祭でした。
こんなに楽しい節分祭は初めて。


来年も、家族みんなで来ま~~す。

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ところで・・・
最近は、教育上疑問視する童話があるそうです。
例えば・・・
『桃太郎』の鬼退治。


「桃太郎は鬼を退治する以外に解決方法はなかったの?」
「正義とは何か?」
「鬼に子供がいたらどうするの?」・・・

中学道徳では、正解なき問いと向き合うことをしているそうです。



一方・・・
100年経た今も国語や道徳の教科書に採用されている
『泣いた赤鬼』
自己犠牲や信頼友情などの道徳的価値にあふれる鬼の姿が描かれています。


<あらすじ>

みんなと仲良くなりたくて、

おいしいお茶とお菓子を用意して待っていた赤鬼。

だけど、やってきた村人は、

赤鬼の姿を見ただけで逃げ出してしまいます。

落ちこむ赤鬼に、友だち思いの青鬼が力をかしてくれたので、

赤鬼には、人間の友だちがたくさんできました。

ところが青鬼は、あの日から一度も訪ねてこなくなりました。

心配した赤鬼は、青鬼の家を訪ねることにしました。

青鬼の家はしまっていたのですが、ふと、気がつくと……。

『泣いた赤鬼』が伝えたかったこととは・・・


鬼=悪者・らんぼう者 という偏見をなくし
優しい鬼もいるということを伝えたい。
お互いを認め合い理解し合う。


赤鬼だけが人間と仲良く暮らすことではなく、
鬼と人間との共存を願う。
青鬼の自己犠牲を伴った本当の友情、
本当の優しさは何か。


100年経た今も国語や道徳の教科書に採用されている『泣いた赤鬼』
大人も読んでみたい本です。