天国への道2

🌸4世代10人ドタバタ国際家族が幸せな家庭をめざしてどう生きるか? 日々のエピソードや所感を勝手気ままに書き散らかしていきます🌸

チャイルドアートで子供の心がわかる~イエローカードを見逃さない~

先日、ふとしたことで長女と口論になった。
「なぜそんなに周りの目を気にするの?」
と私が言うと娘は言い返した。
「なぜこんな神経質な私に育てたの!」


そんな口論のあとで思い出したことがあった。


「チャイルドアートセラピー」
子供の絵でその子の心理がわかるというものだ。


昔、これと似たことを娘たちに実験したことがあった。
娘たちが、たぶん小学生の低学年のころ。


その実験で私は大きなショックを受けた。

その実験とは・・・
娘二人に癒し系の音楽を聞かせる
寝っ転がったりリラックスさせて、
目を閉じたまま聞かせるのです。
「眠くなったら寝ちゃっていいよ」と伝える。


そして、曲が終わってから・・・
「目をつむっていたとき、どんな景色が見えた?」
見えたり感じたことを絵に描かせ、その絵を説明してもらう。


私は、長女の描いた絵に大ショック!


彼女は、一面の暗い海を描き、
その海の中に黒とグレーの目だけを無数書いた。
とても不気味な絵だ。


「たくさんの目が私を見ているの・・・」
と長女は説明した。


次女は、同じように海の風景であるが、
海岸には家族4人が並んで描かれていた。
遠くの青い海岸線にはを描き、空には太陽も・・・
子供が描くごく一般的な絵のようだった。
「パパとママとお姉ちゃんと、海に遊びに行ったの・・・」


何故か二人とも海の絵だったことが不思議。
聴いた曲が海を感じさせたのだろうか。


私はアートセラピーの専門的な知識など持っていなかった。
でも、長女の描いた不気味な絵は
メンタル面の異常なサイン。
娘が発した”イエローカード”なのか・・・。


    


当時・・・
長女はバイオリンの過酷なレッスンをしていた。
バイオリンの先生も優秀、回りの生徒たちもみな優秀だった。


娘は3歳の誕生日から”スズキメソッド”のバイオリンを開始。
小学校低学年で弦楽団の一員にもなれた。


小学校4年生の時、
弦楽団で”ビバルディの『四季』の春と夏”のソロもした。
コンサート当日とリハの数日は学校を休んだ。
おそらく、本人には、すごいプレッシャーだった。

生活=バイオリンだったから、勉強する時間も遊ぶ時間もなかった。


海外からVIPが来ると娘達は、
出かけて行ってバイオリンを披露した。
その様子は週刊誌にも載った。
”スズキメソッド”はそれほど優れていた。
当時は、4、5歳の子供がモーツァルトなどを弾くのは物珍しかった。


先生の娘達に期待する視線を感じながら、
バイオリンが楽しいと言うより、ひたすら忍耐と努力だった。
娘たちに寄り添った私自身がそうだったから。


長女は人の目や評価をいつも気にしていた。
「先生に叱られる」
「お友達に負けちゃう」
「みんなに笑われる」


あの実験で長女が描いた絵は、
娘の心が発する”イエローカード”なのか。


私は悩みに悩んだ末・・・
私の独断で、翌年バイオリンを止めさせた。
同じように2歳からバイオリンを始めた次女までが、
まばたきのチック症状が始まったためでもあった。


バイオリン二ストになりたい子供のも奪った。




あれから30年・・・
そんな昔を時々思い出しては考える。
バイオリンを止めたことが良かったか悪かったか・・・


私の心の中に少なからず、
”バイオリンを続けさせてあげなかった”というは残っている。
娘たちの心に「挫折感」を与えたのかもしれない。


でも、過ぎ去った過去を振り返って後悔はしない。
それでよかったのだと思う。


結婚し子供が生まれてからは、
バイオリンをほとんど弾かない娘達。
毎日子育てに奮闘する中で、あの頃の思い出話をしながら二人はケラケラ笑う。


「あの時、本当に頑張ったね!」
「おかげで我慢強くなったよね!」



子供はいろんな”イエローカード”を発する。
子供の”イエローカード”を見逃してはならない。


子供の一番の理解者は親であるはず。
親である”審判”にも見えず感じないサインもある。


だからと言って、絶対に・・・
”レッドカード”にしてはならない。
絶対に・・・