天国への道2

🌸4世代10人ドタバタ国際家族が幸せな家庭をめざしてどう生きるか? 日々のエピソードや所感を勝手気ままに書き散らかしていきます🌸

受験日に起きた思いがけないハプニングで・・・。

「どうか合格できますように」という祈りと共に、
「どうぞ受験会場に無事入れますように」
という祈りも必要ですね。


孫たちが2月1日の中学受験を控えて、
学校を休んで自宅で受験勉強をしています。
小学生が、学校を休み受験勉強をするなんて

時代が変わったものです。
クラスの3分の1が自宅で

受験勉強をしているというのです。


自宅療養、テレワーク、リモート会議、
リモート授業 自宅勉強・・・
こんな言葉がコロナ時代を象徴しているようです。


1月から3月まで受験シーズンを迎えて、
コロナウイルス、オミクロン株、大雪 地震、
交通機関の不通や事故、事件・・・
受験生や家族にとっては余計な心配事もプラスされます。

「どうぞ受験会場に無事入れますように・・・」
こんな祈りも必要ですね。


私が大学受験をした日に起こった
とんでもないハプニング。
忘れることのない、昔の出来事です。

受験当日の早朝、

受験会場まで父が私を

車で送って行くことになっていました。

長野県信州の3月、春とはいっても、まだ肌寒く、

朝もやがかかっていました。

会場までは我が家から車で約1時間半ほど。

峠を一つ越えて行かなければなりません。


家を出発してから30分。

上り坂の途中で、

なんと車が動かなくなってしまいました。

朝早い時間だったため、

すれ違う車は全くありません。

峠の山道、携帯電話もない時代です。


父はボンネットを開けて覗き込んだり、

車の下に潜っていました。

もともとメカに強い父は、

故障したものは何でも直していました。


しかし、車のエンジン。

この故障だけは無理だろうと思いました。

時間に余裕を持って家を出たけれど、

まさかこんな事態になるとは

思ってもいませんでした。

車はなかなか動きません。


「お父さん大丈夫?」

私が何度聞いても、父は何も言いませんでした。


「もう間に合わない!」

私だけが、車の外をウロウロしながら

完全にパニックになっていました。



そうして待つこと40分ほど経ったでしょうか。

車が鈍い音を立ててエンジンがかかりました。

なんと車が動いたのです。


時間を取り戻すために、

車は猛スピードで走りました。

試験会場に駆け付けると、滑り込みセーフ。

ちょうど試験が開始された時間でした。


私は遅刻でしたが、

一番前の右端の席に案内されました。


試験問題と解答用紙を前にして、

自分の心臓の鼓動が聞こえました。

体が小刻みに震え握った鉛筆が、

机の上でカタカタと音をたてていました。


私は頭の中が真っ白になったばかりでなく、

目の前の解答用紙も真っ白になってしまったのです。


私の右横に腰かけていた試験官が

私を時々チラッ、チラッと見ていました。

そんな目線も怖いと感じました。 


後日、私は「不合格」の通知をもらいました。


時々、私はあの時の父の姿を思い出しては、
父は立派だったと関心することがあります。


私の気持ちを気遣って「困った」「どうしよう」などと
一言も言いませんでした。
黙って黙々と事態に立ち向かっていました。
決して諦めなかったのです。
諦めてはならなかったのです。



必死で立ち向かう父の姿は冷静には見えましたが、
父の胸の内はどれほど大変だったでしょうか。
大事な娘の一生に関わるハプニング。
背を向けることもできず、諦めてはならなかったのです。


この時の父は、自分の限界を完全に超えたのです。


***********


「どんなときにも慌ててはいけません。
慌てると自分のパワーが働きません。
自分自身をコントロールすれば、
どんな状況でもきちんと対処できるのです」


「私に降りかかる出来事をそのまま受け入れます。
偉大な人は常にこの心得を守ってきました」