天国への道2

🌸4世代10人ドタバタ国際家族が幸せな家庭をめざしてどう生きるか? 日々のエピソードや所感を勝手気ままに書き散らかしていきます🌸

「穏やか」という最大の徳


日常生活の中で、
きょうは穏やかに過ごそうと思うのに・・・
怒ってしまったり怒られたり・・・。


慌ただしい生活の中で
穏やかに過ごすこととは難しいですね。



こんなことがありました。




始発電車に友人と乗った時。
向こう側の席に乗っていた男性から
「うるせぇ!」と怒鳴られたのです。


午前5時の新宿駅下り始発電車は、
一車両に10人程度のお客さん。


早朝の仕事に向かう人というより、
朝まで飲み明かして、

始発電車に間に合わせて
店から出てきた泥酔の人も乗っています。


誰もが目を閉じて無言。
早朝の寝不足を補うとでもいうように。


そんな中で、私達おばさんの会話は
確かにうるさくて迷惑だったのだと思います。



そもそも「怒り」とは何でしょうか?





ローマ帝国時代・・・
皇帝カリブラや暴君ネロに仕えた
政治家・哲学者の
セネカ



彼の母や妻は暴君ネロによって殺され、
最終的には彼自身も処刑されてしまいました。



この様な暴君たちに使えなければならなかったゆえに
セネカは哲学者にもなれたのかもしれません。




セネカは、「怒り」を次のように分析しました。
「怒りとは、自分に加えられた不正に対して
復習したいという欲望」




怒りの情念は、人間を破壊する。
相手を不幸に陥れ、
自分をも破壊する凶器だ
と言いました。



セネカはその怒りに対する対処法(処方箋)も教えました。



怒っている相手に対応する大事なポイント
「穏やかに接する」
「こちらは怒らない」



「寛容になる」「笑顔で接する」こととは、
怒りの炎を小さくすると言うのです。


ただし、「笑顔で接する、笑い飛ばす」は、
度が過すぎたら火に油を注ぐ事になり要注意ですね。





アリストテレスは、
相手が声を荒げ、自分も怒りを感じた時は
低く静かな声で、穏やかに話しをしたそうです。



こんなエピソードがあります。



アメリカ大統領選挙でのこと。
候補者のテレビ公開討論は、
討論が闘論・倒論のようになるそうです。




2008年のテレビ討論のとき、
前オバマ大統領はジョン・マケイン氏から
無礼なことを言われるたびに
礼儀正しく返したそうです。


番組終了後、憤慨したマケインが
握手を拒否した時も、
オバマ氏は寛大であったそうです。




オバマ氏の大統領選の勝利は
おそらくこの瞬間に決まったと言われます。



怒っている相手に怒りで応報することは、
何一つ得はなく、自分の格を落とすだけ。


怒りはその人の人格のバロメーターとも言えます。


「穏やかとは、最大の徳」



怒りの心を静める二つ目のポイント
「時間をおく」
セネカは「遅延」と言いました。



10秒我慢するとか、言いたいことは明日にし、
その場を離れろとも言いました。




時間を置くことは、
相手を許すためにではなく、
相手と自分を判断するため、
頭を冷やし、理性を取り戻すため
です。



昔、文鮮明師からこんなことを教えてもらいました。
「もし子供や夫に怒りを感じたら、
トイレに駆け込め!」


<怒りに対する名言>

                                                    「いちばん怒りっぽいのは幼児と老人と病人である。

およそ、ひ弱な者は本性上、愚痴っぽい」~セネカ~

 

                                                   

「中傷を受けない賢人よりも、

中傷を受けても動じない賢人のほうが格が上だ」~セネカ~


                                                      「怒ると、その相手よりも自分を傷つけてしまうものよ」~オプラ・ウィンフリー~

                                                    


「腹が立ったら、何か言ったり、したりする前に十まで数えよ。それでも怒りがおさまらなかったら百まで数えよ。それでもダメなら千まで数えよ」~トーマス・ジェファーソン~

                                                      


「 怒りにまかせ、怒気怒声を発すれば、あなたの徳望を失うことになる」~五代友厚~



「怒る人に怒りを返さない人は、勝ちがたい争いに勝つ」~ゴータマ・ブッダ~

                                                   


「人間は怒りと寂しさの処理で人生を間違える」~加藤諦三~


                                                     「一朝の怒りに、一生を過つ」~ことわざ~



参考抜粋:
・『怒りについて 』(岩波文庫)
・婦人公論