天国への道2

🌸4世代10人ドタバタ国際家族が幸せな家庭をめざしてどう生きるか? 日々のエピソードや所感を勝手気ままに書き散らかしていきます🌸

雨やどりの不思議な出会い


「どうぞこちらに入って」
まったく見知らぬご婦人が、
雨に濡れて軒先で雨やどりしている私を
自宅に招き入れてくださった。


東京のど真ん中、新宿にも、
こんな優しい方がいらっしゃった。
というより、私もかなりずうずうしい。


彼女は、今年8月で81歳になると言っていた。
しかし、どう見てもしっかりした60代のようです。
ご主人を15年前に亡くして、
猫と一人暮らしとか。
亡き夫の仕事の後継者として、
たくさんの従業員の面倒を見てきたそうだ。
80歳にもなる彼女は、今でも自転車で、
介護施設のボランティアに行っているという。


「私は男みたいだから、サバサバしてんのよ」
と言いっていろんな話をしてくださった。

「いろんなこと悪く思っちゃだめよ、                               人に対しても、自分にも悪く思たらダメね」

                                                      「なんでも勉強だね。                                  嫌だなと思う人は自分の磨き石ですよ、だから嫌ってはダメ」

                                                「すべて、自分の心の持ち方しだいよ、なんでも感謝ですよ」

                                                   「言葉や行ないは大事よ、                                         いつもいい言葉を使って、人が喜ぶことしてあげるの」

                                                   「誰が見ていなくても、神様は見ているからね」

                                                      「死んだら家もお金もみんな置いていくのよ、                                      持って行ける物は見えない徳ですよ」

                                                   「神様やご先祖様には感謝ですよ。                                      いつも手を合わせないとね」

                                                  「男性を立てられないような女性は、女性ではないですよ。                               ご主人を大事にしてね」

                                                     「シャンとして生きなきゃね」


なぜ、こんな話を
見知らぬ、行きずりの私に話したのか?


たぶん、彼女を通して、
私に聴かせたかった、神様の計らいかもしれない。


彼女は、何か信仰をお持ちなのか、
それとも長い人生で培ったものなのか、
強い信念を持っていた。
言葉には、説得力があった。
ご自分にも言い聞かせているようにも感じた。


私は涙がこぼれそうになった。


80年間、ひたすら世のため人のため
尽くして生きてこられたのだ。
彼女のお母さんもお祖母ちゃんも
そのように生きてきたと言っていた。


子供は親の後姿を見て学ぶというのは本当だ。
女性が要だということも本当だ。
女系3代が立派に生きてこられた
のだ。


「私はもういらないから、あなたにあげる」と、
帰り際に、本棚の中から
1冊の本を私にくださった。
行きずりの初めて会った私に・・・。


偶然ということはないというけれど、
それにしても不思議な出会い。


「いつでも遊びに来ていいよ」
外まで私を見送ってくださった。


すでに雨は上がってかすかに青空が見えた。


もし、雨やどりしなかったら、
私はこんな素敵なご婦人には会えなかった。


さだまさしさんの唄『雨やどり』の出会いのように、
素敵な婦人に巡り合えました。


やっぱり、雨やどりもいいですね~~。


<インドネシアの写真家:Penkdix Palme氏によって撮影された                                    貴重な雨やどするカエルの写真>